朝もやの里12か月④ 珍獣・駱駝がやってきた!

秋、誰もが物見遊山で出かけたくなる季節だ。今年、築城400年で沸き立つ福島県・棚倉町の城下は、大名行列の復活など物見遊山客の期待に応えようと盛り上がっている。築城を紐解くと、徳川家康の天下統一から始まる。北九州から立花宗 […]

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朝もやの里12か月③ 川のカゲロウ

暗闇のなかを一筋の光となって列車が走る。ローカル線のJR水郡線(茨城県水戸駅=福島県郡山駅)である。山影を走るときは漆黒の闇だが、時折見える人家の光は星の瞬きとしか思えない。星から星の綱渡り。21時頃の最終列車のリアル体 […]

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朝もやの里12か月② 蟻地獄

夜来の雨が上がり、干し竿にまるでガラス細工のような水滴が一直線に垂れている。遠く山並に目をやれば、龍のごとく這うように朝靄(あさもや)が天に昇っていく。自慢の里山の美しい光景だ。そうだ、「ジャガシラ山に行ってみよう、アリ […]

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朝もやの里12か月① 十六ささげ異聞

人々が朝靄(あさもや)の里と呼ぶ奥州(福島県)の入口あたり、「白河の関」に近い山里で、ご隠居さんらしき農夫が十六ささげをもいでいた。恵比寿様のような面持ちに心惹かれるままに、声をかけてみた。 「いやね、土蔵の天井からぶら […]

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170周回遅れのトップランナー(秋 2021.11.10記)

秋空の下、ドド~ン ド~ン 和太鼓が鳴り響く!飛び散る汗。江戸期の古民家「そめや」の前庭に布陣した11人の若者たち(福島県立塙工業高校和太鼓部)の演奏です。 ニワトコ(庭常)の仲間たちは、地元の歴史・文化の継承を大切にし […]

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朝靄(夏 2021.08.02記)

一般社団法人ニワトコ(庭常)の夏。祖父母や叔父叔母、父母が暮らした家も日常の暮らしがなくなると廃墟化してしまう。物騒このうえなく、ご近所に対してもご迷惑に違いない。そこで、わが家の墓守も兼ねて、東京から地元に通いはじめた […]

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遊山(春 2021.04.02記)

「お手伝いに行くなら、物見遊山(ものみゆさん)じゃ駄目だからね」。祖母から諭されたことがあった。以来、遠のいていた言葉だったが、ふるさとのパステルトーンで彩られた春の山並みを眺めるにつけ、今ではお気に入りの言葉となってい […]

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