朝靄(夏 2021.08.02記)
一般社団法人ニワトコ(庭常)の夏。
祖父母や叔父叔母、父母が暮らした家も日常の暮らしがなくなると廃墟化してしまう。物騒このうえなく、ご近所に対してもご迷惑に違いない。そこで、わが家の墓守も兼ねて、東京から地元に通いはじめたのがニワトコ設立のきっかけでした。
ニワトコの揮毫(きごう)は、地元の書家・曽我椿山先生に頼みました。近津小学校の昭和32年入学の同級生。当時は、涼しい目をしたはにかみやの“そがちゃん”でした。
さてさて、お盆さんの墓参りは早朝5時から6時頃には家を出ます。山あいから立ち昇る朝靄(あさもや)の風景が大好きだからです。
ときに龍がゆっくりと天に昇っていくようにみえたりします。
ひんやりとした空気のなかで、仏華を供え、お線香を焚き、墓石にお水をたっぷりかけます。
ご先祖様みんなに守られているようで、朝靄と墓参りでその日は幸せになります。
注)“そがちゃん”は、2021年「日展」に初出品初入選の快挙を成し遂げました。